長男の頭の中には消しゴムがある
その昔流行った韓国の映画で、「頭の中の消しゴム」というのがありましたね。
あれは若年性アルツハイマーになった女の子のお話なのでちょっと違いますが、長男曰く「オレの頭の中には消しゴムがある」とのこと。
上手い事言ったなぁと思いました。こんな昔の映画、本人は知らないハズなのに
頭の中に消しゴムがある、その意味
算数のお勉強をして、何度か教えてもらい理解して解けるようになっても数日たてばすっかり忘れてしまうのです。
算数に限らず、これは○○だよと教えても次の瞬間にはもう忘れてあれ?さっきママなんて言ったっけ??
なーんてエピソードが数え切れないほどあります。
特性だとわかっていてもイライラして
なんで忘れちゃうの??
と怒ってしまうと
先程のセリフ「なんかね、オレの頭の中に消しゴムがあって勝手に消しちゃうんだよ。そして忘れちゃうんだ。」と言うのです。
そう言われると、我にかえり反省…
それがこの子なんだ。
本人も困っているのだと。
逆に興味があるものの記憶力は凄くて、好きなアニメを一度見ただけでこの次○○が出てきて△△って言うよ!と覚えてしまうのです。
同じものを数ヶ月後に見ても覚えています。
これが凹凸というやつなんでしょうね…
これをうまく活かせば才能が開花して…とかよく言いますが今のところ凸の部分の使い道はさっぱりわかりません。
小学校に1年通って…
最初は学童も小学校も大丈夫なんだろうか?
馴染めるのだろうか?
と、心配で心配で慣れるまで仕事の休みを貰いサポートしながらでしたが、親の心配をよそに意外とあっさり馴染みました。
最初は入れなかった学童もとても良い先生に手厚く見てもらい、1年通い続けられました。学童での仲良しグループも出来たりして、交友関係が自分で作れて凄いなぁと感心したりもして。
今まで何度か友達と喧嘩して行きたくない、もうやめる!と言うこともありヤキモキしましたが3学期は学校も学童も一度も嫌がることなく通えました。
ちょっと傾向ありそうな子に殴られて吐いたり
支援級のお兄さんに殴られたり
暴力を振われることが多かったけど、それが原因で不登校になることもなく、やり返す事もなかったフユタ。偉いぞ!
本当によく頑張った1年でした。
3学期、登校のグループを変えてからはクラスのヤンチャなグループの子と朝待ち合わせして行くようになり毎日登校が楽しいと言っていますが
本当にヤンチャな子達なので、大丈夫だろうかと余計な心配しつつも友達が増えて良かったねと心から思う。
頭の中の消しゴムのせいで本当にお勉強に苦労した1年でした。遅れていく算数が本当に大丈夫なのか?その他の授業は心配ないのか?親としての不安は尽きません。
でも、フユタが友達と楽しく学校生活を送れることが1番大事です。私はフユタに友達に優しくする事、意地悪をしないことが第一と教えています。
フユタには少し難しい、他人の気持ちを考えること
小学校6年間で出来る様になればなぁと気長に教えていこうと思います。
SF
SF(少し・不思議な)ドラえもんの世界
辻村深月さんの「凍りのくじら」を読みました。
主人公はドラえもんが大好きで身近な人を全てSF(少し、何とか)と表現しています。
これを私の家族でやってみた。
長男は少し・普通じゃない
普通というレールから外れて自閉症スペクトラムという診断名が付けられた長男。それでも普通の中に混じって生活をしなければならないフユタは少し・普通じゃない
次男は少し・ファンシー
まだ会話が出来なくて彼の個性が見えてこない
家族の中ではぬいぐるみのような存在なので、少し・ファンシー
夫は少し・不遇
弟ばかり可愛がる母親に育てられた夫はおじさんになってからも過去の自分は素晴らしかったのだと、一生懸命私に話す。
その昔、母親にやって貰いたかった事を私に求める夫は少し不遇である。
そして、それを鬱陶しいと思ってしまう私は少し・不満なのだ。
私はあなたの母親ではない。
そして世の中の色んなことに少し不満を持ってしまうのだ。とても生きづらい
こんな私の家族は、少し・不完全
でも、完全じゃなくてもいいのだ
不完全だからこそ、誰も細かい事を言わないし、自分の好きな事しか喋らないし、それぞれ適当に生きていけるのかもしれない
と、思いました。
フユタが歯科矯正を始める事になったので、
また書きたいと思います。果たして感覚過敏の持ち主であるフユタが歯の矯正なんて出来るのでしょうか…