ぐーたら主婦が自閉症児を育てるお話

3歳で自閉症と診断された息子との生活が辛くダークサイドに落ちたぐーたら主婦のブログです。難しい息子を育てて経験した事や日常のことを綴ります

漫画で読む小中学生のイジメ問題

漫画オタクの私が読んだ漫画の中からいじめの問題を扱った話をご紹介します。

1つは観月ありさ主演でその昔ドラマ化した

「斉藤さん」

曲がったことが許せない一児のママ斉藤さんが色んな問題を解決するお話。周りの人がだんだんと斉藤さんの影響を受けていく姿が面白い!

 

二つ目はEテレのいじめを考える番組でも出てきました。

3月のライオン

色んな問題を抱える高校生プロ将棋の零とそれを取り巻く人達とのお話

零の環境は重い。ひたすら重いんだけど、可愛い絵と時折入るコミカルなギャグでそれが緩和されているというか何というか素敵な世界です。

 

*長文です!!興味のある方のみご覧下さい

 

斉藤さんが直面したいじめ問題

7〜8巻収録

斉藤さんの息子、潤一君はお母さんの影響なのか正義感が強い。幼稚園時代は温和でおとなしい子でしたが、小学生の潤くんはとても賢くいい子に成長しました。

幼稚園から一緒のたけるとずっと仲良しだったのですが小3になり問題児の玉井に目を付けられてしまいます。

ゲームも持っていないくせに

すぐチクる

注意ばっかりしてきて気に入らない!

そして自分より頭がいい

玉井は潤一を孤立させるため、まずたけるを取り込みます。

そしてたけるも玉井側に付いてしまい孤立する潤一…

斉藤さんの友達であり、たけるの母の若葉は何も知らないので「子供の事には口を挟めない」と斉藤さんを突き放します。

学校でのストレスからおねしょをしてしまう潤一

今まで気丈に振舞っていたが、帰りに靴を隠され我慢出来ず涙が…

「ボクもう…学校に行きたくない」

それを聞いた斉藤さんは、とにかく息子の話を聞いた。

本当は可愛い息子が辛い目に合っている話なんか聞きたくない。でも逃げない。同じ荷物を背負うんだ

夜中に起きてしまった潤一と星空を見上げる斉藤さん

「このままずっと夜だったらいいのに」

ポツリと呟く潤一。

なんて悲しい事を言うんだろう。

でもわかる。

そんな時がわたしにもあったなぁ。

翌日は学校をお休みさせる事にしました。

斉藤さんも辛いよね。

息子が虐められているだけでは無く幼稚園からずっと仲良しのたけるも虐め側に加わっており、その母親の若葉からも突き放された。

でも斉藤さんは若葉には何にも言わない。

そして学校に様子を聞きに行くが、先生にも何も望まない。「まだ親が出る番ではない」と。

斉藤さん、いじめ問題の解決編

さてこの虐めはどうやって解決したのでしょうか。

 

まずはたける

父親が異変に気がつきました。

仲良しだとばかり思っていて潤一の話をした父親にたける

「潤なんか一緒にいないし。あいつウザいしキモい」と言い放った。

それを聞いた父親は激怒!!!

「まさかお前潤君のこと虐めてるのか?」

「俺はやってないよ!虐めてるのは玉井達だし!」

え!?

ここではじめて若葉は潤一が虐めに合っていることを知りました。そして学校に事情を聞きに行き、たけるが玉井側にいると斉藤さんも知っていると担任から聞きました。

あたしは無神経で、たけるもダメで斉藤さんと潤君を孤独にして…

助けるから!

あたし必ず助かるから!

斉藤さん、良かったね

ここから風向きが変わってゆきます。

 

そして斉藤家

 

海外出張のお父さんがナイスタイミングで帰ってきてくれました。

そのお父さんの言葉

「どんなに辛くても魔法使いはこない。

でも、ずっと同じ状況じゃない。

必ず笑える日がくる。

必ずだ。

6年生の潤

5年生の潤

4年生の潤

すぐにまた違う風が吹く

今に負けてたまるか

明日にでも笑うぞ」

そう、今に負けて潰れてしまった子達が学校に行けなくなった子達なんだろう…本当に、負けて欲しくない

そして頑張って登校した潤一でしたが、下校の時に後ろから石を投げられる

それを陰から見る斉藤さんと若葉

潤一の頭に「明日にでも笑うぞ」という父の声が響く

振り返り反撃する潤一!

そして玉井と殴り合いに!止めようとする若葉を止める斉藤さん

「このままやらせよう」

俺らも行こう!と加勢に入ろうとする友達に「やめろ!1対1じゃないか!」と止めに入ったたける

やっと言えました。

自分で転んでお尻を打った玉井はいてぇ!といいながら仲間と帰りました。

「こんなになって、負けちゃった」

と笑う潤一に、

「負けてない!あの子達の方が人として負けているわ!」と若葉が言いました。

たける、助けてくれたね」

と斉藤さん。

気まずい2人は仲直り、できるかな。

 

そして玉井母に学校に呼び出される斉藤さん

「玉井君が言うには急に斉藤君が飛びかかってきて喧嘩になり、お尻を強打したと。」

「痛くて座れないんですよ。サッカーの選手に選ばれたのに試合に出られないのよ。この喧嘩お宅はご存知なの?」

自分の都合の良いように話す玉井君に斉藤さんが聞いた。

「本当に?玉井君。わけもなく潤一が乱暴してきたって事で合ってるの?おばちゃんあの時見てたけど」

ビクッとする玉井

「うちの子がウソ言ってるっての!?」玉井母が怒って割り込みます。

ガラっ

そこへたける親子と傷だらけの潤一が参戦!

「ずっと斉藤君に嫌な事をしていました。

俺と玉井達で…あの日も石を投げる玉井に怒って喧嘩になりました。」

たけるが真実を話した。

「お尻は自分で転んだんだよね?潤一君を蹴ろうとして」若葉が補足。

え?え?と息子を見る玉井母

「サッカーで選手に選ばれるよりもっと大切な事があると思います。お家でよく話し合って下さい」

担任も加わり居場所が無くなる玉井親子は逃げようとしたが斉藤さんは許さない!

「謝って下さい。それが教育でしょう?」

どうもすいませんでした。と息子の頭を押さえて下げさせた。

2人まとめて倍返し!これにて解決です。良かった

斉藤さん、見終わった後が半沢並みにスッキリします。

漫画なので上手く終わりましたが、現実の世界だとどうだろう。終わり方は三月のライオンの方が現実的でした。

3月のライオン、ひなたのいじめ問題

5巻〜7巻に収録

こっちは内容はざっくり行きます

ひなたの中学校の同級生ちほちゃんがいじめにあいます。ひなたは助けたくて担任に相談しますが、「川本さんの勘違いじゃないの?」と言って相手にしてもらえませんでした。

耐えられなくなったちほちゃんは学校に行けなくなり、最終的に父親の単身赴任先へ転校していきました。

それを馬鹿にしたいじめる側、高城につかみかかってしまい翌日からひなたが標的となってしまいます。

靴や鞄は隠され、机や黒板には誹謗中傷が書かれて庇ってくれる友達もいない。みんな遠巻きに見ているだけ。

ちほちゃんの時「庇ってるとあなたもやられるよ」と忠告され、本当にその通りになってしまった。今回もみんな見て見ぬふり。高城達が怖いから

でもひなたは泣きながら言います

ひとりぼっちは怖い。こわいよ。

でも、私がやったことは間違ってなんかない!後悔なんかしちゃダメだ!

おじいちゃんも言います

なかなか出来ることじゃない

すげぇ勇気だ!お前は間違ってない!自慢の孫だ

 

ひなたは学校での様子を語ります

「お昼の時うちの班だけ誰も私のことを見ない。まるでお通夜みたい。そこに虐めた子達の大きな笑い声が被ってくるの。

クラスに見えない階級があって、その階級に合わせてどの位大きな声で笑っていいとか決まるの。

本当はそんなもの無いはずなのに、確かにある。

それはいったい誰が決めるんだろう?みんな同じ人間のはずなのに」

ある日嫌がらせをしてきた高城にひなたが立ち向かいます。しかしひなたを止める担任。「私が悪いんですか!?」と怒るひなた

「高城さんがやっている事はわかってる。でもどうしろっていうの?証拠もないのに…」急に色々喋り出した担任はその後真っ黒い顔になり倒れ、二度と学校に来ることは無かった。

担任も長い教師生活の中で幾度もいじめを見続け、でもいつもどうにもならなくて、一緒にボロボロになって、手を出す事をやめてしまったのだ。

3月のライオン、いじめ解決編

担任が倒れ、学年主任が担任になり、一気にいじめは鎮静化しました。

よく通るはっきりとした声で「こんな時期(中3で受験生)に担任が変わって気の毒だけど、転校する者が出る程のいじめがあったのに38人もいて当事者以外誰も声をあげなかった。ここまで見て見ぬふりをした代償だから」

と言いました。

その後高城の母とひなたの姉が学校に呼び出されました。(ひなたの家は父母いないので姉が親がわりです)

ひなたの姉(おねいちゃん)に高城母が噛みつきます

「受験生なので穏便にすませましょう?これからは妹さんに気をつけていただいて。お宅の妹さん問題があるみたいですけど」

「うちの妹に問題があったとは思えませんが?」

「問題がないですって!?うちの子を陥れるような事を言いふらしておいて」

高城母は、娘はいじめをやってないと言うんだから娘を信じる。証拠を出せ!!とおねいちゃんを追い詰めます。

そこでおねいちゃん、気分が悪くなり保健室へ

ひなたは泣いて謝るおねいちゃんに、ありがとうと言いました。

「ひなわかった。あいつらは絶対に認めない。悪いことをしたなんて少しも思ってない。過ぎちゃえばケロッと忘れちゃう。そんな奴らのために、私が私の人生を棒に振る事必要なんてない

こんな所、何があったって生きて卒業すれば私の勝ちだ」

そして教室では残った学年主任と高城親子…

先生は高城母に言いました。

「いじめなんてね、証拠がないのが当たり前なんですよ。やった人間は認めないですから。やられた側からの証言だけ。それが証拠なんです」

そしてその後は加害者グループはそれぞれ呼び出され、高城は形だけクラスの皆に謝った。

学年主任の力で学校がクラスの闇に介入

「次は自分がターゲットかも」と怯える日々に終わりをつげた

しかし高城は…

先生と話をしても、反省のそぶりも見せない。謝ったし大人しくしてるからいいでしょう?と。

「思いやり?うーん、偽善?必要ないって言うか…」

漠然と将来に不安を感じている風でしたが、それは被害者達には何も関係ないと先生にバッサリ切り捨てられました。

 

ひなたはその後、クラスメイトに遊びに誘って貰い平穏な学校生活を取り戻しつつあります。

しかし転校したちほちゃんは学校へ行くことが出来ず、心のケアセンターに通いながら牧場と農園のお手伝いをして生活しています。

同年代の子を見ると怖くて動けなくなるそうです。

 

いじめを乗り越える為に大切だったこと

これを書くために、2つの漫画をもう一度じっくり読みました。(仕事をさぼりながら…)

2つのいじめは男の子と女の子、小学生と中学生なので状況は全く違いますがどちらも支えてくれる家族のおかげで乗り切れました。

潤一君には斉藤さん(母)とお父さん

斉藤さんの性格だったら相手の親や学校に乗り込んでいきそうなものですが、斉藤さんはモンスターペアレントではありませんのでそんな事はしませんでした。

母として、潤一に寄り添い力を与えて最後まで見守りました。

私にはこれが出来るだろうか?

たける母も「私ならできなかったかも」と言っています。

それくらい、難しいことだと思う。

この親の在り方は忘れずにずっと覚えておきたい。

私なんて息子が嫌な事言われたと、ちょっと泣いて帰ってきただけで動揺してますもの…。怒鳴り込みたい気持ちになりますもの…。(しませんが)

 

ひなたにはお父さんお母さんがいませんが、

おねいちゃん、おじいちゃん、そして家族同然の零がいます。

おねいちゃんは、自分が妹たちを守ると亡くなった母に誓ったから自分が頑張らないとと学校へ出向きましたがまだ23?24くらいの若い子です。

「なんでそんな事したの?」

「なんでもっと上手くやれなかったの?」

と心の中では思ってしまいました。

自分の家族がそんな目にあえば、みんな同じ事を思うのではないでしょうか。

でも、おじいちゃんがよくやった!とひなたを誉めたおかげで自分が味方でいなくてどうするんだと、気がつきます。

零はいつもひなたの話を聞き、辛い時ずっと側にいました。ひとりぼっちの修学旅行に行ったひなたを思い京都まで行き、これまでずっとぼっちだった経験からひなたの居場所を特定し(すごい!)

自由行動の間、一緒にいました。

だからひなたは頑張れたのです。

小さい頃からいじめられ、ずっと孤独だった零を救ってくれたのはひなたの勇気ある行動でした。

お互い本当に良い関係ですね。

最新刊あたりでやっとひなちゃんが好きだと告白できました!良かった良かった…

 

話は逸れましたが、もし家族が話を聞いてくれない家庭だったら2人とも負けていたかもしれませんね。

家庭って、大事だなと思いました。

 

そして解決出来たきっかけは斉藤さんはママ友の若葉の協力

3月のライオンは学年主任の力

やはり家族の力だけではなかなか解決は難しいですね。

そしてどちらもいじめにあった子供が戦う力を持っていた事。ひなたはもう尊敬に近い気持ちです。こんな中学生いるかな!?こんな子に育てるにはどうすればよいのと真剣に考える程です。

 

 

ちなみにうちの母は、姉がいじめに遭っていても寄り添わない親でした。姉のメンタル強すぎて休まず小中高と学校に通いましたが、それでも心の傷は深く母とは絶縁しています…

 

過去の私

大きなイジメにあった記憶はないが、女子特有の順番にグループから弾かれるやつは1、2回経験しています。なんですかね?あれ

いつの間にか元どおりになるんですけど、みんなから無視されるんです。一回だけ母に泣いて話した事があるけど、ただ優しく話を聞いてくれたと思います。

見えない階級もたしかにありましたね。

 

小学生の時性格悪くていじめっ子だった男の子は後にみんなに嫌われて無視されそのまま卒業しました。

酷いいじめは無かったけど、ちょっとした無視とかは日常茶飯事で、大きくなったらこれを自分で乗り越えてゆくんだなぁ。

うちの子達はどうだろう。

とりあえず人を傷つけない事が大事ということを教えていこうと思う。

おっと、もっと漫画の内容を語りたいけどもうすぐ6000文字なのでこの辺で終わりにしようと思います。

 

最後に一言。

いじめ、かっこ悪い!